仕事で使う定規は、いつも尖っていてばかり。
かちゃかちゃ音を立てながら、決まった角度でひたすら平行線。
6cmを無意識に感じながら、なるべくテンポよく引き出していく。
使うのは黒のジェットストリーム0.7mmで、ペン先にインクが溜まったらティッシュで拭い、かすれたら裏紙でインクを急かす。
ものに対して「ゆっくりでいいよ」なんて言える人はあまりいないかもしれない。時折、ぞんざいに扱われるものがかわいそうになる。エゴなのは、まあ間違いない。
定規だってカッターだって、竹でできた折りべらにすら、たまのたまには軽くでも謝辞をば。
人ならざるものに話しかけると、意外と返ってきたりして。
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わからないけど、なにかしら見せてくれる。
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