そのひとのめ

なんとなくの毎日を、書きたいときに、書けるだけ。

ハード・ストーン

小学校の頃、よく通学路で石けりをしていた。 集団下校ではなかったと思うけれど、方向の近い何人かで集まって帰っていることが多かったように思う。 一つの石を適当に蹴って近くの人がどんどん繋いで距離を稼いだり、それぞれが自分の石を延々と蹴っていた…

些か、過去に靄

学生時代に、何回か自転車で旅をしたことがあった。 2週間ほどかけて、何人かの仲間とともに遠くまで行ったものだ。 基本的に、夜はテントで狭い思いをして過ごした。 朝は不思議と目覚めが良くて、朝露の中で静かに一日が始まることが多かった。快適すぎな…

おとなのスロープ

学校が休校になって、通勤で見るのはスーツを着た大人ばかりになった。 自分がそっち側になってしまったことを実感して、少しおかしい。もとい、笑えない。 もし自分が子供だったら、雪が降ったときみたいな気分ではしゃいでいたかもしれない。まあ自分のこ…

だれぞの掌

普段考えている分には、自分は人のいないところが好きで、誰もいない風景や場所、そこで過ごす時間の量を増やしたいと考えているように思う。 最近は時世もあって人混みを避けるような風潮が高まっているけれど、そうやって世間から意識的に命令をされると、…

ウィンク・サーモ

久しぶりに雨を見た。 真冬の寒さはひとしきり峠を越えて、少し生ぬるく感じる湿った風がどこか懐かしい。 学生のころ感じていた季節感は、ある程度の自由に時間的な限りがあることと、当時からすると「妙な」大人になってしまうことへの焦燥感にぼくを気づ…