そのひとのめ

なんとなくの毎日を、書きたいときに、書けるだけ。

ステレオファイト

運転をしているとき、音楽をよく流す。

踏み込む足裏と握った両手に合わせて流れていく車窓に、ほどよく口ずさむ曲一節。

 

そのうちに目的地について、少し名残惜しくエンジンを切る。

 

鍵を開けて、ドアノブを引いて、いくらかの空気とともに入ってくる外界の音に負けるように吸い出されれば、もう自分の足で歩き始める。

 

戻ってくるときに始まる曲の途中から、また呼吸を整えて、

新しい曲を、思い出したように少しだけ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー