新宿で用事を済ませてから、少し歩いた。
ここのところは徒歩か自転車で移動することが多く、特に徒歩に関しては、この生涯で最も歩いた1か月と言っていいと思う。
もともとふらふらするのは好きだったけれど、たいていは近場を軽く散歩するか、旅先で少し路地に入るくらいがせいぜいだった。
手段が徒歩になったのはいくつか理由があって、一番大きいのは時間に余裕ができたこと。
勤労の関係で用事の前後で時間がとりやすくなったため、移動時間に余裕ができている。
その分、距離に応じて手段を選べるようになった。
西口を出て、中央公園を抜ける。
西新宿は以前から再開発の話があって、職場が近かったこともありよく歩いていた。
相変わらずの雰囲気だった。
少し増えた箱に、
変わらない手書き。
「づ」なのが好き。
たしか、すぐそばのパークタワーに匹敵する高さの建物が計画されていたと思う。
この辺りもいつまであるかはわからない。
山手通りを越えて、さらに西進。
かつての寄り道。
街角たぬき。
少しすると、例によって和泉川に出た。
ここのところ、本当によく通る。
車の音が遠い。
郵政の宿舎があった。
杭がまたかわいい。
和泉川の少し北側にもう一本暗渠があったので、ここを進む。初めて通るとこ。
指の写真。
形而上物件於暗渠。
タイヤはけっこう見かける。
和泉川もそうだけど、ここの線も欄干がぽつぽつ残っている。
初代ポケモンの階段みたい。
素敵なセカンドライフ。
いろいろ混ざってる。廃材かな。
少し歩くと、十号通り商店街にぶつかった。
ここも初めて歩く。
時は師走。
甲州街道に出て、水道道路へ向かう。
北に向かうと、すぐに水道道路に出た。
前の職場の帰りに、よく通っていた道だ。
ここは水道道路を挟んで北側が、一段低くなっている。「水道道路が一段高い」の方がしっくりくるかもしれない。
いずれにしても、水道道路で帰る途中で、横に出て下っていく坂道の先は少し気になっていた。
今は自転車でも車でもないけれど、時間がある。
行けるとこまで行ってみようと思った。
これができるのは、余裕が出てきた証拠だと思う。
仕事帰りにいつも引っかかっていた信号を、いつもと垂直に、歩きで、ゆっくり渡った。
(後半へ続く)