少し窮屈になったスーツから、手首が気持ち長めに出る。
必要かどうかもわからないなんとなくの残業に、確信の無い満足感を探す。
19時を過ぎた電車の車内は、連休の中日とあって心なしか空いている。
夕食を考えながら、昼食に何を食べたかを思い出そうとして、自分が少し嫌になった。
歳を重ねるにつれて、日々の目標とかやりがいだとか、そういったものから離れているような気がする。
各駅停車に乗っかって、ゆっくり、ゆっくり。
今日あったことを振り返っている余裕なんて少しもない。
明日の不安なんて、いくらでも煽れる。
自分の扱い方を、わかったつもりになっていた。
そこにまた、少し失望する。
就職活動のときに自己分析なんてものがあったけれど、ちゃんとやっておくべきだったかもしれない。
先日会った前の会社の同期は、前というのか上というのか、良い方向を向いているように感じた。
色々話を聞いたから、自分もできることを試してみる。
少しでも、どこかに向かえるように。
少しでも、自分が落ちない方に。
袖があるうちは、振りにも振っていけたらいいな。
弊社、もうすぐクールビズ。
無い袖は、振れるとか、振れないとか。
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生きてる限り、潜りがち。
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