そのひとのめ

なんとなくの毎日を、書きたいときに、書けるだけ。

ブラックブラック

図工の時間で絵を描いた。 絵具セットに並んだ絵の具の中で、白い絵の具が一番好きだ。 全部の光を反射しているけれど、なにかを吸ってみたそうな目をしていて、ちょっと別の色を足したときに、どうやってももとの色に戻らない。 白い絵の具を使いたくて、「…

ふでまんねん

久しぶりに万年筆を使おうとしたら、インクが入っていなかった。 在庫なんてないよなと思ってだめもとで探してみると、たまたま残っているカートリッジを見つけてすぐに交換をば。 それにしても、前に使ったのがいつだったか思い出せない。かなり前だ。イン…

4次元紛失

いつもあるものがなくなると、なんとなく不安になる。 朝起きたときの太陽の光とか、通勤途中の道に落ちているリップクリームとか、筆箱の中にあるいつもは使わないシャープペンシルとか、意識しようとしていまいと、今まであったものがなくなると、そこにど…

白いあいつ

アルコールを塗った手が、想像より少し早く乾く。 順番的に先に石鹸で洗うかアルコールをするか、どちらがいいのかいまだに掴みきれない。 アルカリのかたまりの白さも個人的には好きだけれど、感覚的にはアルコールの方が綺麗になってるような気もする。ま…

みさきの

いささか前の、自分と三浦 週末は実家の車を借りて、三浦半島へドライブをば。 天気は悪くはなかったけれど、それほど良くもなくてなんとなく灰色な感じ。 坂道の多い街を灰色の空が少し霞ませて、雨で黒くなった岩がいつもより少しだけ尖って見える。 城ヶ…

夜好性

仕事が終わって家まで帰るときの時間が最近好きになった。 カメラを片手に路地に入ったり、路上物件を横目に見ながらのんびり帰る。 仕事からの解放感と、人通りの少ない静かな民家の間をすり抜けて、なにか別の街にいるような感覚を味わえるのが好きなのか…